車をぶつけてしまった方へ…ショックで落ち込む気持ちに寄り添います。
できれば自損事故を起こす前に読んでもらいたい。
狭い駐車場やバック駐車時の死角などで縁石やポールなどに、「ゴツン！」と愛車をぶつけてしまった。
想像以上の音にびっくりして、一瞬何が起こったのか理解できず呆然。
心臓が凍りつくようなショックと自己嫌悪に襲われ、「どうしよう…」と頭が真っ白になります。
実際、免許を取って初めて自損事故を起こしてしまった方は「自分の不注意で起こしてしまった」という自己嫌悪が強く、車の傷を見るたび落ち込んでしまいます。
補足説明：
自損事故（単独事故）とは・・・自分が運転する車だけが被害を受け、他の車両や歩行者を巻き込まずに起こる事故のことです。
まず、その落ち込みや焦りは決して珍しいことではなく、ごく自然な反応です。
大事なのは、その後どう立ち直っていくかです。
- 自損事故を起こしてしまった気持ちの整理の仕方や対処法
- 修理費の目安や保険の使い方
- 落ち込みから立ち直るためのセルフケア：4つのコツ
つらい気持ちに寄り添いながら、あなたとご家族の不安を少しでも解消できるような内容になっていますので、ぜひ読み進めてください。
修理費はいくら？気になる費用と変動するポイント
まず気になるのは愛車の修理代ですよね。事故状況によって修理費用に幅がありますが、おおまかな相場や費用が変わるポイントを押さえておきましょう。
損傷の程度と部位により費用が大きく変わる
修理費用は損傷の程度と部位により金額に大きく差が出ます。
たとえばバンパーの擦り傷や小さなへこみ程度であれば修理費用は比較的安く修理できます。
フロントバンパーなら3～5万円程度が目安とされています。
一方、ヘッドライトの破損やセンサー類の故障など安全装置に関わる部分が壊れた場合は修理代が跳ね上がり、数十万円に達する可能性もあります。
補足説明：ヘッドライトの破損やセンサー類の故障は、早急に修理する必要があります。修理せず放置していると、整備不良という法令違反になる可能性がありますので注意してください。
損傷箇所別に見ると、ドアの交換なら2万～10万円程度、フレーム（車体骨格）まで及ぶ大きな損傷では10万～100万円と、部位によって幅があります。
またどう修理をするかによっても金額は変わってきます。次に詳しく説明します。
修理方法や依頼先で修理費用の違いがある
同じ傷でも「板金塗装で直す」か「部品交換する」かで費用は大きく異なります。
へこみが小さければ叩いてパテ埋め＋再塗装で済むところ、深く歪んでいれば部品丸ごと交換になり費用アップという感じです。
また、塗装色（パール塗装など特殊色）は費用が高めになる傾向があります。さらにディーラーに依頼するか整備工場に依頼するかでも見積もりは変わります。
一般にディーラー修理は割高傾向です。整備工場やフランチャイズ板金店の方が安く済む場合が多いです。
そのため、「修理代を安く抑えたいなら複数のお店で見積もりを取ること」が重要です。
焦らずに信頼できそうな工場をいくつかあたり、納得できる見積もりを探してみましょう。
車種や年式による修理費用の違いがあります
新型車または旧車は部品代・工賃ともに高額になりがちです。
たとえば新型車だと部品単価が高かったり、最新の安全装備の再調整費用が掛かったりする場合があります。一方で古い車だと逆に部品の流通が少なく割高になるケースもあります。
年式やグレードによっても費用差が出ることは覚悟しておきましょう。
以上のように修理費は一概に「○万円」と断定できないものの、「だいたいこのくらいかな」と目安を知っておくだけでも不安は和らぎます。
「思ったより安く直せた！」というケースもありますし、仮に修理費が高額になりそうでも次の項目で触れる保険など活用できる手段があります。
費用面の心配は、一つひとつ確認していけば大丈夫です。
車両保険（任意保険）は使うべき？損か得かを判断するポイント
任意保険で車両保険に入っていれば、自損事故でも保険金で自分の車を直せます。
車両保険の主な補償項目は以下の通りです。車両保険は保険料が高くなるため外す人も多いですが、自損事故による高額修理を避けたいなら加入がおすすめです。
- 対人賠償保険: 事故で他人を死傷させた場合の賠償
- 対物賠償保険: 事故で他人の車や物を壊してしまった場合の賠償
- 人身傷害補償保険: 自分や同乗者がけがをしたときの治療費・休業損害など
- 車両保険: 自損事故を含む、車両本体の損害に対する補償
事故を起こしたとき、「せっかく車両保険に入っているから保険を使った方がいいのかな？それとも自腹で直した方が結果的に得なのかな？」と悩む方は多いでしょう。
保険適用の是非を判断する大きなポイントは、「修理代」と「保険料アップ分」の比較です。
自動車保険を使うと翌年以降、等級ダウンに伴って保険料が上がります。
トータルで見て、事故による保険料の増加額が修理代より大きいか小さいかで判断するとよいでしょう。
実際の損得計算は保険会社に頼めばシミュレーションしてもらえます。迷う場合は試算結果も踏まえて決めると安心です。
任意保険を使う目安の修理費用はどのくらい？
一般的に「数万円程度の軽いキズ・ヘコミなら保険を使わない」というケースが多いようです。
保険を使わずに済ませられるくらいの額なら翌年以降の保険料アップを避けたい、という判断ですね。
そのため、「どうせ数万円の修理では保険使わないだろう」と割り切って、車両保険にあえて自己負担額（免責）を設定している人もいます。
つまり、毎月（毎年）の保険料を抑えながら、大きな修理費が発生したときにだけ保険金を受け取るという考え方もあります。
任意保険がセットになったカーリースでは事故対応も一つの窓口で済むので安心です。
事故受付・修理手配・保険手続きなどをワンストップでサポートしてくれます。
相手のある事故の場合はどうなる？
他人の車や物にぶつけてしまったケースでは、基本的に対物賠償保険を使うほうが無難です。
相手への賠償額は予測がつきませんし、高額になる可能性もあります。
「保険を使わず自腹で…」と考える人もいます。
とはいえ、他車の修理費が思った以上にかさんで20万円以上を請求されてしまうケースもあります。自腹で対応するのが必ずしも得策とは限りません。
任意保険を使う方が損失を最小限にできる場合もあります。
また、保険を使うかどうかわからなくても事故対応そのものは保険会社に任せておいた方が安心です。
いったん事故報告しておくことが重要です。その後、示談交渉までは保険会社が進めてくれて、最終的に「今回は保険金請求しません」という判断もできます。
経済的な損得だけでなく、精神的な安心も大事です。
保険を使えば専門のスタッフが事故対応にあたってくれますから、その「心強さ」に助けられる面も大いにあります。
実際、私も免許取りたての頃に隣の家の壁にぶつけてしまったことがあります。その時も保険会社の丁寧なサポートのおかげで落ち着いて対応を進めることができました。なにより落ち込んでいた私にとって味方になってくれる人がいるのでとても救いになりました。
次の章では、そうした心のケアの部分について詳しく見ていきましょう。
親にどう伝える？
事故を起こすと真っ先に頭をよぎるのが「家族に迷惑をかけてしまった…」という思いではないでしょうか。
特に初心者の場合、実家の車を傷つけてしまい親に申し訳ないというケースもあるでしょう。
家族との関係における伝え方のポイントをお伝えします。
親への伝え方
親への報告については、正直に状況を伝えるのが一番です。
まず大前提として、あなたに大きなけがなく無事であったなら、それが親にとっては何より安心です。
ほとんどの親はまず「ぶつかったのが人じゃなくて良かったね！」と声を揃えて言ってくれるものです。
修理代のダメージは痛いですが、誰かをけがさせてしまっては一生心に深い傷を負います。
幸い軽い物損で済んだなら、「車がぶつかっちゃったけど、直せるから大丈夫」と前向きに考えましょう。
また誰かに話せば気持ちも楽になります。ひとりで考え込まないようにしてください。
すぐに正直に伝えること
ぶつけてしまったら、その場ですぐに親に連絡し相談することです。
初めての自損事故で気が動転してしまうこともあるかもしれません。それに言い出しにくい気持ちはわかりますが、黙っていても後で必ず発覚します。
すぐに正直に家族に状況を話し、その後の対応をみんなで考えることが大切です。
落ち込みから立ち直るためのセルフケア：4つのコツ
事故後の精神的ショックから立ち直るには時間がかかるかもしれません。
しかし、先に事故を経験した先輩ドライバーたちのアドバイスには、共通するポイントがいくつかあります。
ここでは気持ちを立て直し、再び前向きになるためのコツ4つを紹介します。
①：時間が解決してくれることを知る
今は大きなショックで毎日思い悩んでしまうかもしれませんが、人の心は時間とともに癒えていくものです。
一週間、一ヶ月と過ぎれば、今感じているほどの落ち込みは和らいでいる可能性が高いです。
もちろん反省は大事ですが、自分を責め続ける必要はありません。
「いつかはこのモヤモヤも薄れる」と信じて、ゆっくり構えてください。
②：家族や信頼できる人に話を聞いてもらう
一人で抱え込まず、誰かに気持ちを打ち明けるだけでも心は軽くなります。
家族はもちろん、友人や同僚でも、「実はこんなことがあって…」と話すことで気が楽になることがあります。
特に同じ車を運転する立場の人なら共感してくれるでしょうし、「俺も昔やったよ！」と失敗談を話してくれるかもしれません。
自分の気持ちを素直に話すことで、周りの人から前向きなエネルギーを分けてもらえることもあります。つらいときは遠慮なく頼ってみましょう。
③：起きたことをポジティブに捉え直す
難しいかもしれませんが、視点を変えて出来事のプラスの側面を探してみましょう。
もちろん、嫌な出来事であった事実は変わりません。しかし、少しでも前向きに捉えることで気持ちを切り替えやすくなるものです。
人間、「もっと悪いことが起こるのでは」と不安に陥ると物事の悪い面ばかりに目が行きがちです。そうではなく、「不幸中の幸い」に目を向ける習慣をつけると、心の復元力が高まります。
「人にぶつからなくて済んだのは本当に良かった」と考えると、それだけでも、少し心が軽くなるはずです。
④：今回の失敗から学び、次への教訓にする
最後に、この経験を今後の安全運転に活かすことを考えてみましょう。
人は誰でも失敗しますが、大切なのはそこから何を学ぶかです。「二度と同じミスを繰り返さないぞ」と決意し、具体的に心がけるポイントを挙げてみてください。
例えば「今後バックするときは必ず一旦車外に出て後方確認する」「疲れているときは無理に運転しない」等、自分なりの教訓を明確にしましょう。
過去の出来事そのものは変えられませんが、その経験に自分なりの意味を見出せれば、過去の捉え方が変わり、未来への糧にできるという意味です。
以上、4つのコツを挙げました。
あなたもきっと大丈夫です。どうかご自身を責めすぎないでください。
少しずつでいいので前を向いてくださいね。
まとめ
免許取りたての初心者は、運転に不慣れなこともあり愛車をぶつけてしまう可能性もあります。
初めて車をぶつけてしまった時は、非常にショックでその後のカーライフに影響を与えかねません。まずは家族に相談すること、そしてメンタルケアを行うことが大切です。
修理費用や保険の使用などのお金のことは修理工場や保険会社とのやりとりになります。
一人で抱え込まず、周りにどんどん相談しましょう。
そして、事故の経験を教訓に、今後のカーライフをより安全で安心なものにしていけるよう心から応援しています。
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